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PROJECTプロジェクト紹介

  • No. 001
  • 株式会社両備システムズ
  • 巡回健診システム
  • 秦 明日実
  • 2014年入社秦 明日実
  • 開発株式会社両備システムズ ヘルスケア事業部 システム部 健診スマートワングループ
  • 青木 勉
  • 2003年入社青木 勉
  • 営業株式会社両備システムズ 営業統括部 販売推進室 課長
  • 三好 陵司
  • 2012年入社三好 陵司
  • 営業株式会社両備システムズ 営業統括部 中四国営業部 ヘルスケアグループ 営業部

巡回健診業界の常識を変えるソリューション

世の中には、いまだ手つかずの解決できる問題がいっぱいある。

青木は新たなビジネスのネタを模索していた。作りたいものならいくらでもあるが、求められていなければ意味がない。開発・営業どちらも経験してきた青木にはそれが痛いほどわかっていた。

そんな青木が、数ある中から絞り込んだ「解決すべき課題」は、巡回健診業界の業務改善であった。

「両備システムズグループの健康診断を担当していただいている健診機関様から、様々な業務課題を打ち明けられたんです。詳しくお話を伺えば伺うほど、ITで解決できる余地があると確信。そこで、共同プロジェクトを立ち上げました。それが2012年のこと」青木はそう振り返る。

その健診機関様の悩みのタネは、企業を健診車両で巡回し、健康診断を行う際の「データが手入力のため人的ミスが発生する」「データの受け渡しに時間がかかり肝心の診断が遅れてしまう」「業務のムリ・ムダ・ムラにより予定時間内に終わらずスタッフの残業が発生する」という3つの問題だった。

「1」日短縮、入力精度「1」割向上、残業「1」割削減を「スマート」デバイスで解決する

このシステムは、診断結果提出までの工数を「1」日短縮、入力精度「1」割向上、残業「1」割削減という3つの「1」を、「スマート」デバイスとクラウドコンピューティングによって解決する、という明確なねらいを込めた名付けがなされた。この3つの「1」は、後にすべて達成することになるが、従来の健診の現場はどんな状況だったのだろうか。

「一部、専用端末(ハンディーターミナル)(※)を用いているケースもあるものの、健診結果をスタッフが手書きで記入し、それを健診機関様の本社へ運んで、「OCR(※)」でスキャンしてシステムに取り込むというのがこの業界の基本的な流れでした。手書きだから誤記入も発生するし、目視チェックだから漏れもあるし、紙のやりとりを介すため時間のロスもあるし、スキャンの精度も100%ではないしと、業界には課題が山積み。逆に言えばだからこそシステム化が成功さえすれば、確実にその健診機関様に貢献できると考えました」と、青木は語る。

※持ち運んで使用できる小型の情報端末。データの読み取り、入力、検索など、業務に必要な情報を扱うことができる。

※OCR(光学式文字認識 Optical character recognition)とは、手書きまたは印刷された文字を画像として読み取り、デジタルの文字データ(文字コード)に変換する技術

「初代iPadが発売されて間もない時代であり、巡回健診業界にはスマートデバイスを利用したソリューションはなく、他業界を見渡しても数は限られる状況。そんな中、健診機関様の企画部門とともに、現場を巻き込んで、あるべき姿を模索していきました」。青木は試行錯誤を重ね、「アジャイル開発(※)」で徐々にブラッシュアップしながら、システムを成長させていった。

※アジャイル(Agile)とは『すばやい』『俊敏な』という意味。開発対象を多数の小さな機能に分割し、1つの機能を短期間で開発するというサイクルを繰り返すことで、1つずつ機能を追加的に開発してゆく手法。

2013年4月よりこのシステムが稼働。「健診機関様の現場からは大好評で、さっそく目標も達成できそうな見込み。ホッと胸をなで下ろし、プレスリリース発表とともに、その反響の大きさが伝わってきたのです」。青木は、そこにたしかなニーズを感じたわけだ。「もしかしたら、これはビジネスになるのでは」と。こうして新規ビジネス企画の立ち上げを課された青木は、自分自身の直感を信じて、このシステムに賭けるに至ったのだ。

「若者こそ挑戦すべし」そんなカルチャーがたしかな手ごたえへ

事業化を推進する青木のもとに、2015年4月、2人の仲間が加わった。営業に三好、開発に秦である。

当時、入社2年目の秦は「入社2年目の私が開発のメイン担当!?」と、驚きと戸惑いを隠せなかったという。しかし、青木は逆に2人の若さに期待していたのだという。

「両備システムズグループは『若いからできないだろう』なんてことは絶対に思わないカルチャー。むしろ『若いからこそ挑戦させよう』というのがあたりまえになっています。秦さんもこれまでの開発陣からしっかり引き継いで、絶対に勤め上げてくれると思っていたので、まったく心配はしていませんでした」。そんな青木も若手時代から、営業への転身、特定健診制度への対応など多くに挑んで実績を出してきた。その言葉は経験に裏付けられたものだ。

秦は、プロジェクト参入早々、この巡回健診システムを共同開発していたグループ会社、両備システムソリューションズに常駐し、半年間、システムの理解に務めながら、巡回健診システムの汎用化を進めていった。

「たしかに始めはわからないことだらけでしたが、両備システムソリューションズの皆さんに助けられながら、システム構造・DB構造を把握し、新入社員研修以来の Java の勘も取り戻し、いつのまにかメイン担当という立場にすんなりなじんでいました。結果、良いチャンスを与えてもらったんだなあと思います」秦は当時をそう振り返る。

一方でマーケティングと営業のため、青木は三好とともに、全国を奔走する。

「このプロジェクトに参加してみて驚いたのは、どのお客様も身を乗り出して話を聞いてくださるんです。みな同じような課題を抱えていらっしゃったのでしょう。市場は大きいものの競合が多い「電子カルテ」とは異なり、『オンリーワン』の強さを思い知りました」さっそく三好はお客様の反応に手応えを感じたという。

また、営業では、その汎用性も高く評価されたという。「この巡回健診システムは、1ソースで全ユーザが使えるように作っているのはもちろん、システム連携も含め、お客様ごとのカスタマイズを入れることなく、すべて「パラメータ設定(※)」で対応できるようにしてあるのです」と秦は、開発のこだわりを語る。

※パラメータとはプログラムの動作を決定する数値や文字などの設定値のこと。プログラムそのものを変更しなくても設定値を変更することで別の動作をさせることができる。

お客様からの質問に、「大丈夫です!」と一言で言える営業の醍醐味

「お客様が『うちは基幹システムに、これこれを使っているんだけど大丈夫?』って聞かれて、『大丈夫です!』と一言で言える気持ちよさといったら営業マン冥利に尽きますね」と、三好は笑う。

三好が主導する見学会も「10社くらいの参加を見込んでいたのですが、実際には15社、70~80名の申し込みがあり、嬉しい悲鳴。『健康診断受けている人よりも、見学者のほうが多くなったらどうしよう』なんて冗談を言い合うくらい」。

スマートに日本「一」へ。夢は世界へ続いていく

このように順調な滑り出しを見せる巡回健診システムプロジェクト。「ターニングポイントとなったのは、福岡県のお客様での失注でした」と青木は語る。「ハンディーターミナルの採用へ気持ちが傾いていらっしゃった。スマートデバイス VS ハンディーターミナルという構図は、私たちの宿命。しかし、あと一歩手が届かなかったんです」。

この失注は、高評価から無意識に油断していた3人に火をつけた。「プライシングから、サービスメニューまで一から組み直しました。機能面でも必須の基本機能、選択式のオプション機能を切り分け、お客様のニーズに応えられるように洗練させました」。3人はそれぞれ自分が今できることに集中した。

チャレンジに失敗はつきもの。しかし、それを次に活かせばそれは糧となる。3人はそれを証明することになる。「スマートデバイスが身近になればなるほど、つまり、スマホの普及率が高くなればなるほど、巡回健診システムのメリットも伝わりやすくなっていくのです」三好は失敗を活かし、「スマートデバイス」アレルギーを解消するメリット訴求に努めていった。そして、ついに業界のオピニオンリーダーでもある、日本屈指の健診機関との商談がまとまる。これを期に、逆に健診機関から「自社で使いたいのはもちろん、販社というかたちで売らせて欲しい」というオファーが相次いでいるという。いずれこの巡回健診システムは、日本「一」のシステムとなり、また新たな日本のヘルスケアの改善目標をスマートに達成していくことになるのだろう。

そんな開花を見届け、青木は社会保障にフィールドを移し、さらなる新規ビジネス企画に携わる。そして、三好、秦も成功に安住せず、さらなるチャレンジに邁進している。

失敗を糧として、業界のオピニオンリーダーから信頼を獲得

「私は古巣の『電子カルテ』の営業も再び兼務し始めたのですが、この巡回健診システムで知らず知らずのうちにスキルが磨かれたのでしょう。以前はけんもほろろ お客様から受注をいただいたのですから」と、三好は自分自身の成長に驚きを隠せない。

秦にいたっては、その挑戦は日本にとどまらない。「2016年2月、ベトナムにおける医療ビジネスの可能性を探るべく、視察へ行ってきました。その可能性の一つに巡回健診システムが選ばれ、運命のいたずらでしょうか(笑)、学生時代ベトナム語を専攻していた私が同行することになったんですね。ベトナムでは、病院の現場を回ったり、医療関係者にヒアリングしたり、その過程で多くの知見を得ました。現在、コンサルティング会社に調査してもらっていますが、巡回健診システムのベトナム進出も夢ではないんじゃないかと私は見込んでいます」と秦はその目を輝かせる。

最後に青木はこうまとめた。「幸いにして巡回健診システムは、各種メディアや表彰など、多くの注目を集めましたが、そんなプロダクトが両備システムズグループから生まれるのは必然だと思うんです。まず、若い力の活用。若さは無知ではなく、新しい風、つまりイノベーションに他なりません。若さを自社の常識で染めるのではなく、逆に、若さを自社に取り入れていく度量でしょうか(笑)。そして、もう一つが『オール両備』。両備システムズグループ、両備グループには、生活に関わるあらゆるものがあります。この巡回健診システムは、両備システムズヘルスケア事業部、両備システムソリューションズのみならず、SC-Labのセキュリティ、ソフトウェア事業部のVPN、クラウドを支えるデータセンターなど、「オール両備」を象徴する横断プロジェクトでした。これからもその強みを活かしたイノベーションがいくらでも生まれてくるでしょう」。

世の中には、いまだ手つかずの解決できる問題がいっぱいある。両備システムズグループがそれを一つずつこなしていくたびに、社会は良い方向へ向かっていくに違いない。

メッセージ

秦 明日実

就職活動というのは長いようで、実は短期決戦。限られた時間ではありますが、できるだけいろいろな業界、いろいろな仕事を知ることは決して無駄になりません。というのも、いったんどこかの企業に入ってしまうと、他の会社の中までじっくり見る機会ってあんまりないんですね。それは就活生の特権なんです。

仕事内容、雰囲気、見るべきポイントはいろいろありますが、百聞は一見にしかず。そんな刺激を楽しみ、価値観を広げながら、本当に行きたい企業を見出していってください。

――秦 明日実

三好 陵司

私からは、「健康第一でがんばろう」という想いを伝えたいです。たとえ就職活動でつらいことがあったとしても、元気でやっていれば必ずリカバリできるし、一生懸命動いていれば周りもきっと助けてくれるはずですから。

先月、巡回健診システムとはまた別の大きな入札案件がありまして、提案書の作成に苦労していたんです。提出日までになんとか仕上がったものの、印刷・製本が間に合わず、大ピンチに。そんな中、途方に暮れていると、部長以下同僚みんなが手伝ってくれたんです。私ががんばっている姿を陰で見守ってくれていたということに気付きました。仕事っていうのは、決して孤独じゃないんですね。

――三好 陵司

青木 勉

両備システムズグループは、「やりたい」と手を挙げれば、原則「やってみろ」と言ってくれる、若者にチャンスを与えてくれる環境です。さらに、たとえ一人でできないことでも、一部署でできないことでも、両備システムズグループはもちろん、両備グループまで視点を広げれば、さらにいろいろな業態業種があるから、あらゆることに対応できる体制があるし、それでも足りなければアライアンスなり、パートナーシップで、イノベーションを起こしていく体制があります。

ITは、若者が社会を変えるためには最高の武器です。この業界の門を叩く以上、そんな気概を持って欲しいんです。

思えば私にとって最初のチャンスは、営業に異動して、突然先輩から「青木、やってみろ」と任された案件でした。結果、受注につながり、営業マンとしての自信につながったわけですが、実は先輩はどんなに状況が悪化してもリカバリーできるよう見守って、任せてくれていたんですね。営業としては素人の私に、成功体験をつけさせてくれたわけです。

その後、「青木じゃ無理じゃないか」という案件も、上司や同僚が勇気を持って「やらせてみろ」と任せてくれたからこそ、結果につながり、勢いに乗ってやってこれたんだと思います。そうやって育ててくれる、人の可能性を信じてくれるカルチャーがあるんです。

――青木 勉