物流2024年問題における荷待ちトラックの時間短縮に役立つAIソリューションを提供開始
荷待ち・荷役等の時間を約30%削減(最大60%削減)が可能
株式会社両備システムズ(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長:松田 敏之、以下 当社)は、人手不足や物流2024年問題への対応が必要となっていることに対応し、物流2024年問題における荷待ちトラックの時間短縮や人手不足解消に役立つAIソリューションを提供開始いたします。
物流センターや倉庫などで、荷積み・荷卸しのために到着したトラックの、受付から退場までの時間を管理し、トラックの待ち時間を約20%削減が可能なバース入退場管理システム「R-Teams(アールチームス)」をベースに、数の確認時間を約20%時間短縮できるAIカウントツール「CountShot(カウントショット)」を組み合わせることで、1運行あたりの荷待ち、荷役作業等にかかる時間を約30%削減(最大60%削減)することができます。
バース入退場管理システム「R-Teams」で、バース(荷物の積み下ろし等に利用するスペースのこと)への入出庫は、監視カメラの画像をAIで分析し満空を判断する駐車場管理システム「IT-Parking(アイティーパーキング)」の技術を活用しています。駐車場管理の人手不足を補うソリューションとして大型商業施設や道の駅など駐車場の車室の満空管理で実績を持ちます。いずれもクラウド方式でのサービス提供となり、導入時の初期投資を抑えることが可能です。従来より販売していたバース入退場管理システム「R-Teams」と駐車場管理システム「IT-Parking」に、2024年6月より新たに販売開始するAIカウントツール「CountShot」を加え、2024年問題への対応として、製造業や物流業などの物流効率化に取り組まれる事業者への提供を開始いたします。
背景
2024年4月に、トラックドライバーの時間外労働の上限が年間960時間となりました。他方で、物流の適正化・生産性向上について対策を講じなければ、2024年度には輸送能力が約14%不足し、さらに、このまま推移すれば2030年度には約34%不足すると、政府の調査により、推計されています(いわゆる「物流の2024年問題」)。こうした中、国はトラックドライバーの労働時間削減に向け、荷主事業者と物流事業者の双方に取組を求め、法整備など責任の明確化を進めています。(※1)
(※1)国の対応について
国土交通省他は、トラックドライバーの1運行あたりの荷待ち、荷役作業等にかかる時間が、現状では約3時間であるとした上で、荷主事業者に対して荷待ちや荷役作業等にかかる時間を把握し、それらの時間を2時間以内とするよう、2023年6月にガイドライン(※2)を発しています。
また、同省は、荷主・物流事業者に対する規制的措置として、物流効率化のために取り組むべき措置について努力義務とし、また一定規模以上の事業者を特定事業者として指定し、中長期計画の作成や定期報告等を義務付け、中長期計画に基づく取組の実施状況が不十分な場合、勧告・命令の実施を盛り込んだ法改正を行うと2024年2月に発表し、国会審議を経て2024年5月に公布されました。
(※2)ガイドライン
国土交通省 報道発表資料 (令和5[2023]年6月2日発信)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001612796.pdf(※社外サイトへ遷移いたします。)
提供ソリューション
■バース入退場管理システム「R-Teams」
トラックバースの入退場を管理するシステムで、各作業工程の業務時間を見える化し、業務全体の効率化を図ることで、ドライバーや庫内作業者の労働時間の短縮を可能とするシステムです。
トラックのチェックインの自動化/半自動化により、受付業務の省力化、トラックバースへの接車/離車をIPカメラ(またはセンサー)の画像をAIで解析し、自動検知することでオペレーションロスを抑制します。
また、クラウドサービスのため、場所の制約を受けることなく(複数拠点の監視業務が可能)、データの見える化で継続的な業務改善を可能にします。
製品サイト:https://service.ryobi.co.jp/business_innovation/trackberth
■駐車場管理システム「IT-Parking」
IT-Parkingは、IPカメラの画像を用いて、車室単位のAI画像解析による在車管理、収集される画像データを活用することで、場内監視・記録/防犯/事故対応の短縮に役立てることができ、車室単位の稼働率管理により駐車場の収益向上を可能とします。
また、駐車場レイアウトに応じてIPカメラの撮影範囲を調整することで効率的な管理が可能、既存カメラや場内誘導設備との連携も可能で、駐車場のレイアウトに応じて柔軟なシステム設計が可能です。
■AIカウントツール「CountShot」
製造業の現場など、出荷時の数を目視でカウントしている現場の業務改善を支援します。AIを活⽤し、現場で⽇々⾏われている出荷時の製品のカウント時間を短縮し、業務の軽減を実現します。出荷タグの読取によって入力作業を軽減するとともに、画像でのエビデンスの確保により、管理部⾨・営業部⾨での確認業務を短縮し、お客様へのスムーズな問い合わせ対応も可能です。トリミングパターンを複数用意し、手袋での作業にも対応した設計。スマートフォンを活用したシンプルな仕組みにより、初期投資のコスト抑制と利便性を両立します。
今後の展望
機能強化を図りつつ、2026年末までに、延べ70施設(内訳:バース入退場システム:15施設、駐車場管理システム:30施設、AIカウントツール:25施設)への導入を目指します。【2026年事業規模:5億円】
このページに関するお問い合わせ
株式会社両備システムズ 広報部
電話:086-264-1311