てくてくマガジン

「お客様にとっての『非日常』に対応するのが、私たちの日常」。

お客様との歩み 2024.08.30
「お客様にとっての『非日常』に対応するのが、私たちの日常」。

インフラ・プラットフォームカンパニー

セキュリティ事業部 / セキュリティ・コンサル部 シニアリーダー 鈴木堅太

激動する情報セキュリティの現場で日々奮闘する毎日を、こう表現するのは、セキュリティ・コンサル部のシニアリーダーとして活躍する鈴木氏。大学時代は理学部で学び、パソコンを自作するところからITスキルを磨き続けてきたという鈴木氏は、いまや情報セキュリティのプロフェッショナルとして、社内外から厚い信頼を集める人物だ。サイバーセキュリティ―業界における世界的なリーダーと称されるトレンドマイクロ社が主宰する「TREND MICRO Partner Engineer Award」では2021年から2年連続で最優秀賞を受賞。今後の活躍がますます期待される鈴木氏は、日々どのような思いで仕事に挑んでいるのかを取材した。

自己紹介をお願いします
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自己紹介をお願いします

私は2008年に、当社のグループ会社でネットワーク・セキュリティ事業を展開していた株式会社エス・シー・ラボに入社し、以来15年にわたり情報セキュリティの業務に携わっています。当社には、2020年にエス・シー・ラボを含むグループ会社5社が当社と合併したのを機に転籍しました。
私は、大学では理学部に所属し、層序学という地層に関わる分野を専攻していました。その当時、日本ではITへの関心は全体的にまだ薄かった印象があるのですが、私自身は世の中の動向を見ていて「これからはITの技術がないと厳しい社会になる」と強く感じるようになりました。ただ、コンピューターは今よりとても高価でなかなか買えるものではなかったので、自分で部品を集め、パソコンを自作して使っていました。その後、パソコンに関するさまざまな分野の知識やスキルを磨いていったのですが、そうするうちに分かったことは、「情報セキュリティの分野が一番難しい」ということ。そして、IT企業が公開しているさまざまな実績やデータを調べてみて、変化の激しい世の中にあっても、情報セキュリティの仕事は将来的にも社会からずっと必要とされ続けると確信するようになったんです。そこで、大学での専攻とは全く異なる分野ではありましたが、この業界に進もうと決意しました。

現在の業務内容を教えてください
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現在の業務内容を教えてください

医療機関をはじめとするさまざまなジャンルのお客さまのパソコンを、セキュリティ対策の一環として監視するのが主な業務です。

監視対象のパソコンは国内各地に設置されている約1万台です。社内でチームを組んで業務にあたっていて、お客様が運用するITシステムのインシデント(ウイルス感染やシステム障害といった予期せぬ事象や、事故や何かしらのミスにつながりかねない異常な状況)を未然に防ぐことを目的に普段から監視しています。また、インシデントが発生した際には、状況の分析と対処を担うインシデントハンドラーの役割も担っています。ほかにも、チームのリーダーとしてセキュリティ事故が起きた際に情報を収集し、被害状況を解明したり犯罪捜査に必要な法的根拠を明らかにしたりするデジタル・フォレンジックや、事後の対策を立てていく業務にも携わるなど、ITセキュリティに関するお客様からのさまざまな要望に、いわば「ワンストップ」で対応できる体制を整えています。

チームとしてのお客様への接し方を教えてください
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チームとしてのお客様への接し方を教えてください

お客様から相談を受ける時というのは、「既に事が起きてしまっている」ことのほうが多いんです。そして、ほとんどの場合、お客様自身は「何が起こっているのか分かっていない」という状況です。そんな時に求められるのは、セキュリティの専門家としてお客様の状況を正確に把握するということ。そして、それ以上に大切な役割は、お客様自身が自分たちの状況を正確に把握して、自分で正しい判断ができるように導くことだと私は思っています。なぜなら、問題を解決するために、実際に費用をかけ、人を動かしていかなければならないのはお客様自身。ですから、専門知識がないお客様でも自分たちの置かれている環境を理解できるように説明をし、そして、数多くの選択肢のなかから最も正しいと思われるものを自ら選ぶことができるようお手伝いすることこそ、私たちが果たすべき重要な仕事だと考えています。

そういったことから、お客様に説明する際には、なるべく専門用語や専門的な表現は使わず、お客様の環境で起きていることが端的に分かる言葉で伝えるようにしています。また、その状況でやらなければならないことに優先順位をつけて説明したり、取るべき選択肢の幅を極力狭めず、特定のベンダーに偏ることなく提案するということも心掛けています。
なお、チームのメンバーには、「プロジェクトの成功は、次のリプレイスを依頼された時だ」と伝えています。お客様が次にシステムを公開する時にも、頼りにしていただけるような関係を築いていきたいと考えています。

ご自身の専門スキルの高め方を教えてください
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ご自身の専門スキルの高め方を教えてください

情報セキュリティに関する知識は、書籍やインターネット、日々の業務を通じて学習しています。

特に書籍は、最近はラインアップも内容も充実していますし、私はかつて文芸部に所属していたほどの本好きなので、よく読みます。ほかにも、YouTubeやPodcastもチェックしています。
この仕事をする人に求められる適性を挙げるならば、「筋道を立てて物事を考える論理的思考を持っていること」「諦めが悪いこと」、そして「体を壊さないこと」じゃないかなと私は思っています。例えばこの仕事は目を酷使するので、ケアすることも大事。ですから、家ではあまりパソコンを触らないんです。しっかり目を休めておくことも必要だと思っています。

今後の抱負を教えてください
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今後の抱負を教えてください

情報セキュリティの分野は、流行り廃りがとても激しい業界で、言うならば「勝ち馬に乗る」では遅いんです。例えば、AI型のセキュリティ対策がよいといわれて一時は流行りましたが、すぐに「AIだけではだめだ」と下火になったということがここ最近もありました。そして、スピード感も大切ですが、正確さも当然重要です。ですから、「次に何がくるのか」ということに常に目を凝らしながら、より確実だと思える判断をするために、少しずつ地道にスキルを積み重ねていきたいと考えています。そして、「同業他社よりも早く、正しい判断ができる存在」であり続けられたらと思っています。
当社では現在、高度なスキルを要するエンジニア向けにキャリアパスの創設が構想されています。この構想が実現した時には、しかるべきキャリアにふさわしいエンジニアでありたいですね。

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