PROJECT #04プロジェクト#04

● アパレルソリューションSunny-Side

PROJECT #04

メーカーから小売りまでICTでアパレル業界の
サプライチェーンを最適化​

MISSIONミッション

ファッション・アパレル業向けのオールインワン基幹パッケージで、業務負荷の軽減、商品管理の効率化を実現します。

PROJECT VISIONプロジェクトビジョン

お客様と共に成長する

あらかじめ決まった機能を持つ「パッケージ」をご提供していますが、お客様のご要望もヒアリングして、機能のアップデートや新規オプション機能追加を行い、お客様とともに成長し、ともに歩むこと(共創)を大切にしています。

SOLUTION解決方法

メーカーから小売まで一気通貫で、それぞれのお客様の課題に向き合い、課題に合った形でのソリューション提供を行っています。

解決方法

VALUE価値

BEFORE

基幹システムとコミュニケーションツールが別々のため、手作業での連絡や通知をしていた。

AFTER

本部で入力した指示がリアルタイムに店舗に通知され、作業結果も反映するため、確認のための連絡などの負荷軽減ができた。

BEFORE

商品を補充をする際に、その都度店内の在庫を確認して補充数量を決めていた。

AFTER

各店舗の在庫状況が正確に把握できるようになったことと自動補充の機能などにより、店頭への商品供給が労力をかけずに適切に行われるようになった。

MEMBERS
VOICEメンバーの声

MEMBER

  • R.S.さん

    ES
    R.S.さん

    2017年入社

  • M.I.さん

    SE
    M.I.さん

    2021年入社

  • T.K.さん

    SE
    T.K.さん

    2005年入社

01プロローグPROLOGUE

両備システムズには、行政・医療・健康・教育等をはじめとした、公共系ソリューションのみならず、製造・流通・運輸交通といった民需系ソリューションという柱がある。その民需系ソリューションとして、「Sunny-Side」というファッション・アパレル業界向けのオールインワン基幹パッケージに、大きな期待が寄せられている。

この「Sunny-Side」は、アパレル総合システム「花衣」・靴業界向け販売管理システム「FitLine」・倉庫管理システム「Ryobi-WMS」と、株式会社ドリームゲートのアパレル向け販売管理システム「どんとこい」の知見を合わせ、統合するかたちで誕生したソリューションだ。

ここでは変化の激しいファッション業界を勝ち抜くための知見に満ちた、「Sunny-Side」のプロジェクトを支える技術にフォーカスし、新しいパッケージを創発するプロセスをドキュメントしていく。

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T.K
R.S
M.I

02立ち上げSTARTUP

「Sunny-Side」プロジェクトの立ち上げの背景には、2018年よりパートナーシップを組んでいたドリームゲート社が、2021年11月30日、これまでのタッグを発展するかたちで、両備システムズグループに仲間入りしたという組織体制の強化があった。アパレル向け事業の規模拡大、および開発・サポート体制の強化による民需分野の大きな拡大が目的だ。

T.KT.K

民需拡大戦略という「攻め」の一方で、同時に開発方針・言語の統一・プロジェクト共通のフレームワークなどを通して、強固なセキュリティ・開発生産性・保守性を高める「守り」の必要性もありました。

「Sunny-Side」は、両備システムズの持っているメーカーとしての販売管理の強みと、ドリームゲート社の持っている小売店向け販売管理の強みに対するシナジーを発揮することにねらいがあります。それらをシームレスかつ柔軟に統合すべく、2022年からの開発基盤構築によって、今一度両者の足並みを揃えることにしたわけです。

新しく開発基盤を構築するうえで、両備システムズのスポーツ・フィットネスクラブ向け会員管理システム「ATOMS-V」のアーキテクチャを参考にしました。ドキュメントを読み込んだり、ヒアリングを密に行うことで机上の空論で終わらない、実践的なものに仕上がったと思います。このように、社内にさまざまな知見が蓄積されており、活用できることは私たちの強みだと思います。

こうして、T.K.を含む4人体制でプロジェクトはスタートし、内部の「花衣」「FitLine」「どんとこい」の担当者、外部有識者や既存顧客へのヒアリングを重ねながら、順調に要件定義・基本設計をまとめていった。そう、「Sunny-Side」は「日なたの道を進んでいく」というネーミングの由来の通り、順調に進んでいくはずだった。しかし、開発フェーズに入ったところで、突如暗雲が立ちこめる。

躓いた開発

ブレーキをかけた要因は、当の新しい開発基盤だった。T.K.をはじめ、初期のメンバーにとっては万全の準備をしていたわけだが、それでもその新しさゆえに、開発メンバーの理解や浸透は徹底できていなかったと言える。

T.KT.K

主にWebアプリケーションの画面制御において、設計者と開発者の間で齟齬が生じてしまいました。フロントエンド刷新による操作性・UI/UX面での改善は、民需拡大では欠かせないポイントだったこともあって、しっかり足並みを揃えるべく、プロジェクト中盤にして一からの作り直しを決めました。

T.K.たちの苦渋の決断により、目標としていたスケジュールは大きく遅延した。ただ、そこからプロジェクトチームは「リカバリをする」という共通の思いで一丸となったとも言える。

そんなプロジェクトチームの状況を、当時他の販売管理システムに携わっていた、入社1年目のM.I.が、将来的なジョインに向けて、隔日開催の進捗会議に参加しつつ、冷静にうかがっていた。後に M.I.は、このフレームワーク上の「Sunny-Side」の要件定義から基本設計、詳細設計までを加速させていく役割を担うことになる。

量産体制~「販売管理」機能リリース

2022年4月、「花衣」での開発経験があるR.S.と前述のM.I.がチームにジョイン。こうして「Sunny-Side」の新しい開発体制が本領を発揮し始める。

R.SR.S

新しいパッケージの中身を自分で設計して、徐々にプロダクトとしてかたちにしていくことは楽しく、やりがいに満ちていますね。テストをCI/CD(※)に組み込んでいるので、実装してくれている協力会社との連携もスムーズ。出だしこそいろいろあったものの、予定通りプログラムの量産が進んでいく安心感もありました。

※CI/CD: 「Continuous Integration(継続的インティグレーション)/Continuous Delivery(継続的デリバリー)」の略。システムやアプリケーションの開発において、ビルドやテスト・デリバリー・デプロイといった作業を自動化して、リリースサイクルの高速化・効率化・正確性向上を実現する手法のこと。

M.IM.I

私は1年目からアパレル向け生産管理システムや、別業界の販売管理システムに携わってきましたが、本格的な設計には関わっていませんでした。このプロジェクトにジョインしてからは、お客様やドリームゲートとともに画面や機能の要件定義・基本設計・詳細設計までみっちり入り込んでいるわけです。2年目の半ばから、貴重な経験をさせてもらっているなあという思いです。

最終的にM.I.は、画面設計・帳票設計の大半を担うことになった。UI/UXの肝となるこのような重要パートを、まだ経験の少ない若手に任せた理由をT.K.はこう語る。

T.KT.K

まったく新しいパッケージを作るのだから、逆に業界の既成概念にとらわれていない若く新鮮な観点を取り入れるべき、というのが一つ目。また、アパレル業界のユーザも20代が半数と若手中心なので同じ目線に立つことも重要というのが二つ目。そして、両備システムズには、若手にどんどんチャンスを与えていくカルチャーがあるというのが三つ目の理由です。

M.IM.I

正直、最初は2年目でこんな大役は果たせないのではないかと、肩の荷が重かったことを覚えています(笑)。たしかに社内外に手本や参考になるものはたくさんありましたが、技術の観点ではWebアプリケーションを扱うこと自体初めて、業務の観点では用語からしてわからないことばかりで、本当に大変でした。しかしT.K. の言うように、エンドユーザに近い立場に立って考える、ということを意識するうちに、活路が見えてきたと感じます。

R.SR.S

服という商品は、同じ品番でもカラーやサイズ別に在庫管理をしなくてはならないし、原料となる生地は1反といった特殊な単位別に管理しなくてはならないなど、独特のカルチャーがあります。だからこそ、両備システムズとドリームゲートの知見を結集した「Sunny-Side」の優位性があるわけです。

そして、T.K.の采配による若きチームの力が結実したかたちで、「Sunny-Side for Sales」「Sunny-Side for Retail」を先行リリース。

「Sunny-Side for Sales」はアパレルメーカー・卸業向けに、在庫管理・発注から販売まで一貫した機能を提供し、卸業の効率的な運営をサポートできる製品。

「Sunny-Side for Retail」は、アパレル小売業向けに特化し、MD計画段階での達成シミュレーションや各店の店頭販売状況をリアルタイムに把握でき、さらに本部・店舗のコミュニケーションをサポートし、効率的な店舗運営を実現できる製品となっている。

T.KT.K

これら「Sunny-Side for Sales」「Sunny-Side for Retail」は、機能充実はもちろん、開発基盤の強化や、UI/UXの改善により、当初の中小企業向けから、大企業向けに提供できるようになりました。

実際、完成前から営業が受注に動いてくれ、提案に同行してもお客様の反応は上々。「Webベースの販売管理として非常に使いやすい」という評価をいただいております。今後の目標としては、2030年までに、業界2~3位となる導入数100社まで持っていくこと。ただ、そこまでの道筋はたしかに見えています。

「Sunny-Side for Maker」リリースと今後の展開

好調な「Sunny-Side for Sales」「Sunny-Side for Retail」の受注状況を受け、チームは自分たちのやってきた方向性と「Sunny-Side シリーズ」のパッケージへの自信を深めている。そして、残す目玉機能である生産管理「Sunny-Side for Maker」の開発に勤しんでいる。

M.IM.I

現在手がけている生産管理機能は、ユーザの皆様にも「こんなこともできるんだ」と感動させることができるよう、こだわって開発しています。もちろん、販売管理システム同様、かゆいところに手が届く使いやすさは継続しているので、さらなる飛躍が見込めそうです。

両備システムズのアパレル業界向け製品が、普段私が利用するようなブランドへ導入されているので、買い物しているときにも「ここで私たちの開発した機能が活躍している」と思えるのは誇り高いですし、ワクワクします。

自分の生活に密着したものづくりは、とっつきやすく、業務のイメージがしやすいものです。そのため若手でも「ジブンゴト」の提案がしていけるというのは、モチベーション高く仕事できるポイントだと思っています。

R.SR.S

アパレル業界はかつて海外で製造していた印象ですが、近年、国内回帰の動きがあります。つまり、販売と生産を密にしていくことが重要だと捉えられるのではないでしょうか。そこに、「Sunny-Side」のような統合システムが求められる土壌があると感じています。だからこそ、お客様の仕事のスピード感を削がず、むしろ加速させていくような仕組みを作っていきたいです。

また、「あったら便利」というかゆいところに手が届くのはもちろん、お客様が予想だにしていない潜在ニーズまでを満たしていけるような機能によって、製造から販売までシームレスにつなげていく提案を重ねていこうと思っています。

T.KT.K

R.S.の言うようにお客様であるアパレル企業が本当に欲しいものを提供していくことに尽きます。システムのみならず、当社から効率的な業務のスタンダードを提案していけるようになっていくべきですし、ともに課題解決をしていけるWin-Winの関係を築いていくことが理想だと思います。

また、プロジェクトとしては売上も大事ですが、同じくらいメンバーの成長も大事だと考えています。ですから、メンバーそれぞれがやりたいことに挑戦できるよう、意識しています。

幸い、この2人は責任感を持って積極的に「Sunny-Side」にコミットしてくれているので、彼らの成長が楽しみです。

気付けば三人の進む道は、すっかり雲が晴れ、明るい未来に向かって着実な一歩を積み上げていた。彼らの笑顔が絶えない限り、「Sunny-Side」の日なたは、しばらく陰ることはなさそうだ。

メッセージ

M.IM.I

人が魅力の会社は数あれど、両備システムズに入社してみて一番感じたのは、面倒見の良さ。若手が多いこともあって、和気あいあいとしていて質問しやすく、すごく仕事がやりやすいです。

さらに、上司も若手の意見を汲み取ったり、新しいことにチャレンジさせてくれたりします。このように四方八方に恵まれて、自分自身で何かかたちにしていくうえでは、必ずやりがいを感じられる環境なのです。

R.SR.S

両備システムズの人の良さは、グループやカンパニー、関連会社、それぞれの知見を持ち寄って、ソリューションを作ってきた歴史にあると思っています。綿密なコミュニケーションをとり、連携しなければ開発できませんから、そこで組織を超えて、協力し合うチームワークが培われたのだと思っています。

これからもこの文化は受け継がれていくはずなので、新しい製品を生み出していきたい人には適していると思います。

T.KT.K

「積極的な方に来てほしい」に尽きます。というのも、両備システムズには、新しいことにチャレンジする風土や、それを全力でサポートする体制があり、さらに安定した事業基盤があるわけです。こんな恵まれた環境で、消極的ではもったいないですから。

実際私自身、そしてこの部署皆にとって、アパレル分野だけに限ってもまだまだやりたいこと山積みです。まずは、民需ソリューションの中のエースになれるように、いろいろチャレンジしていくのが直近の野望ですから。

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